ゆめうつつ

刀剣乱舞・文豪とアルケミスト関連の二次小説。主にコメディ中心。

秘宝の里 ~結果報告~

「今回の秘宝の里探索の結果だが」

 報告書を手に持ちながら皆の前に立った山姥切が読み上げる。

 本丸の会議室に集められた刀たちは彼を囲みながら思い思いの場所に座っている。山姥切の傍らには定位置となったふかふかの座布団に座りながらのんびりと審神者が茶を飲んでいる。

「収集した玉は7万個以上、目的だった小烏丸は無事本丸へ迎えられることができた。だがもう一つの目的の楽器集めの方だが・・・」

 ちらりと視線を廊下の柱に寄りかかって座る陸奥守吉行へと向けた。

 自分に向けられた視線に気づいた陸奥守が一瞬、驚いたように目を開き、不意に顔を笑み崩した。

「なんじゃ、おんしわしのこときにしちゅうだか? 別にいいぜよ、次の機会にまたやればいいんだが。目標があったほうが面白いきに!」

「いいのか?」

 近侍の曲は初期刀5名分が用意されていた。そのうち山姥切国広、加州清光、歌仙兼定、蜂須賀虎鉄の4名は回収できたが、最後の一人陸奥守吉行だけが目的の数量に届かなかった。

 陸奥守はすっと立ち上がると自信に満ちたまなざしで山姥切を見据えた。

「だが次はわしも出陣させてもらうがや! 自分の分は自分で取りに行くき!」

 常に前向きで後ろを振り返らない陸奥守らしい言葉だ。

 それを聞いて湯呑を両手で持ちながら審神者がのほほんと微笑んだ。

「頼もしいですね。年明けにまたあるそうですから、その時は頼りにしますよ」

「わかっちゅう!」

 湯呑を傍らに置いて、うつむきながら審神者がすらりと立ち上がる。普段くつろいだ装いしかしない審神者だが、皆が集まるときは神に仕えるものにふさわしき真白い水干に淡い浅葱色の袴をまとう。その衣をまとう時、まだあどけない少年の面影が消え失せる。

「このたびの出陣、皆の者には感謝しきれません。今年もあとわずか、次は部隊で挑む連隊戦です。敵は前回よりも強くなることでしょう。ですが私はあなた方の力とその心を信じています。次をめざし、さらなる精進を重ねてください」

 審神者のその声に刀たちの応じる声が大きく重なり合った。

 

 

 

  むっちゃんの土佐弁難しいぃぃぃ。間違ってたらごめんなさい。

 こんなわけで今回のイベントは一つだけ近侍曲が取れませんでした。ごめんねむっちゃん。

 でもこんな風にポジティブにとらえてくれているといいなあ。

 初めて審神者さん出してみました。男子中学生審神者設定の予定です。

 さて、連隊戦はいつからかなあ。

 

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