目の前を小さい何かが横切る。 足元からいたずらに風が庭先から本丸の廊下を駆け抜けた。 再び横切ろうとしたそれを手のひらで捉える。目の前で広げて現れたのは一片の淡い紅色の花びらだった。 すぐさまそれは乱れ吹く春のそよ風にかすめ取られる。 庭の向…
引用をストックしました
引用するにはまずログインしてください
引用をストックできませんでした。再度お試しください
限定公開記事のため引用できません。