ゆめうつつ

刀剣乱舞・文豪とアルケミスト関連の二次小説。主にコメディ中心。

2016-12-18から1日間の記事一覧

戦闘 ~第三会派~

薄蜉蝣のごとき頼りなげな人影の群れをすり抜けてゆく。見えているはずのその世界が揺らぎ、目に映る端から砂城のごとく崩れ落ちていった。 このままですべてが想いの汚された黒い墨の中へ消えてゆく。描かれた人も、映し出された景色も、そこに込められた作…

べーすぼーる ~第二会派~

「さあ、べーすぼーるをやるぞ。我こそはと思うものは集まれ!」 意気揚々と正岡子規が宣言したがその場には賛同するものはほとんど、というより皆無だった。 「なんだ、みんな、室内にいるばかりでは軟弱になるぞ。おや、それにしては人数が少ないな」 「先…

兄弟 ~堀川・山姥切~

出陣の報告を終えて主の部屋から退出した堀川が廊下を歩いていると、本丸の庭越しに向こうの廊下で見慣れた白い布が動いているのが見えた。何やらうつむいて考え事をしているのか、こちらには気づいていないようだ。 抱えきれないほどたくさん書類の束を抱え…